2020年1月23日
第12回は、株式会社アイスタイルの山田メユミ講師を迎え、最終課題として受講生の構想したプランにアドバイスを頂戴するとともに、「事業構想」というテーマで講義いただきました。
山田 メユミ氏
1995年東京理科大学基礎工学部生物工学科卒。化粧品メーカー在職中、個人の趣味で始めたメルマガへの反響をもとに、コスメ情報サイト『＠ｃｏｓｍｅ』を企画立案。サイト立ち上げに参画し、1999年（株）アイスタイルを共同創業。現在も同社取締役を務める。
2017年6月より、株式会社かんぽ生命保険、セイノーホールディングス株式会社の社外取締役、2017年7月より、株式会社丸井グループのアドバイザリーボードメンバーに就任。
「Forbes JAPAN」が主催する『Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2017』において、個人部門で「グランプリ」を受賞。
裏付けのない使命感と、熱量
いよいよ2日後に迫った最終課題発表、本日は発表の直前に受講生全員がプレ・プレゼンテーションを行い、その内容と改善点について山田講師にアドバイスを頂戴しました。
本校では性別・年齢・バックボーンが異なる方が受講されておりますので、それぞれが考える社会課題も、その解決方法も多岐に渡ります。
ただ１つ共通しているのは、課題をクリアするためにひねり出した絵空事ではなく、これからそれぞれが実現していくプランである、ということです。それだけに、ビジネス経験が豊富な山田講師にアドバイスを頂戴できることは、とても貴重な体験となりました。
内容が「これから受講生が推進していくプラン」であるため詳細をお話しできないのが大変残念ですが、プランの大小にかかわらず、全てのプランが深く考えさせられ、実現を切望し応援したくなるものばかりです。
山田講師はその全ての内容をお聞きになり、その一つ一つに実例や経験を交えたアドバイスをされました。
多くのアドバイスがありましたが、特に受講者の印象に残ったのはこの一言なのではないかと思います。
裏付けのない使命感と熱量が大切です。それが事業を推進していくエネルギーになります。
この言葉は、言葉の形を変えながら、全ての受講者に向けて贈られました。
実は、当校が教育プログラムを設計する中で、新規事業企画書の要件について山田講師に相談をしたことがあります。自らのプランを投資家に対し説明し、納得していただき、そして出資をいただけるために、何が必要不可欠なのか。
山田講師からの答えは「そのようなものは、ありません。」というものでした。そして、そこに続いたのが「自分の問題意識がどこにあって、社会をどう変えたいのかを伝えることが大切です。ポエムでも良いと思います。」というお話しだったと記憶しています。
裏付けも大切だと思いますが、それは後から来るもの。それよりも大切なのは使命感と熱量なのだ。
アドバイスを拝聴しながら、その事を追認しました。
事業に終わりはない
後半は、山田講師の講義を拝聴しました。
誰もが認める大きな事業となった@COSMEですが、その道筋は決して平坦なものではなかったそうです。
山田講師が趣味ではじめたメールマガジンに予想以上の反響があり、20代の仲間とともに起業。
昼は会社員として働き、退社後には起業したオフィスに「帰り」、そのまま寝袋で寝るような毎日を過ごされたそうです。
その後、自分のメルマガ時代のファンがボランティア協力をしてくれ、ようやくサイトを立ち上げるものの、拡大のタイミングでITバブルが崩壊。
売り上げも立たず、投資も回収され万策尽きたと感じた時代もあったそうです。
そんな山田講師は、アイスタイルが300億円を超える売上高となった今でも「お正月を迎えると『ああ、やっとスタートラインに立ったな』と感じる」のだそうです。
山田講師のお話しから感じたのは、やはり、自らが育てて来た事業に対する使命感と熱量。
そして、バックボーンは違えど、事業の構想を胸に抱えた”後輩”としての受講生を応援する気持ちでした。
次回は、いよいよ最終発表です。受講生の皆さんが最後まで走り切り、事業のスタートラインに立てるよう、全力で応援したいと思います。
