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第6回 一次産業を掘り起こす(第2期) 開催報告

2019年12月5日
第6回は、講師に大和田 順子氏を迎え、「一次産業を掘り起こす」というテーマで講義いただきました。

大和田 順子氏
一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス共同代表/地域力創造アドバイザー(総務省)
百貨店、シンクタンク、英国化粧品ブランド等で20数年マーケティングの実務を経て独立。2002年、日本にLOHAS(ロハス)を紹介。全国各地で世界農業遺産や有機農業を活かした関係人口の創出や持続可能な地域づくりを支援。世界農業遺産等専門家会議委員(農林水産省)。立教大学21世紀社会デザイン研究科「サステナブルコミュニティ論」講師、早稲田大学招聘研究員
著書『アグリ・コミュニティビジネス』(学芸出版社)、『SDGsとまちづくり』(共著、学文社)他

プラチナマイスター・アカデミーを受講する方のほとんどは、都心までのアクセスが良い地域にお住まいです。
同様に、大和田講師も都心へのアクセスが良い地域にお住まいですが、ウイークデーのうち多くの時間を農村地域で過ごし、農山漁村における”関係人口”の一員として日々精力的に活動をされています。

本日は、その経験に基づいた「地域循環共生圏の創造」と、その推進力となる「都市人口と農山漁村との関係人口づくり」、そして推進における「SDGsを利用した改善方法」について、大和田講師が注力されている世界農業遺産・日本農業遺産とともにお話しいただきました。

当講座ではSDGsに掲げられた17の目標を常に意識・紐づけすることにより、社会課題解決のためのビジネスチャンスを発見・強化することを目指していますが、大和田講師が実践するSDGsの利用方法は、非常に良質なテキストです

農業遺産の認定においては、以下のような基準があります。

世界農業遺産の認定基準

①食糧および生計の保障
②農業上の生物多様性
③地域の伝統的な知識システム
④文化、価値観および社会組織
⑤ランドスケープ及びシースケープの特徴

日本農業遺産の認定基準

①変化するレジリエンス(災害時に対する回復力)の保持
②多様な主体の連携による地域の資源管理のしくみ
③地域ぐるみの6次産業化の推進

また、認定されれば終わりではなく、認定後には3年に1回(日本農業遺産では5年に1回)のモニタリングと評価が行われますので、継続的な評価の仕組みと改善のサイクルを確立することが重要です。大和田講師は、このサイクルを確立させるためにSDGsの活用を提唱しています。
まず策定したプランをSDGs17目標・169ターゲットと突合、その際に適合しなかった項目について今後取り組めるものはないかも洗い出す。この棚卸し作業が、策定したプランの正当性の検証と、新たな視点の獲得に役立ちます。
さらに、SDGsの達成においては経済成長社会的包括環境保護の3つの主要素の調和が不可欠とされていますが、これは世界農業遺産の認定基準と平仄をなしてプロット可能です。上記3要素に基づき取り組みを検討することで、重要な側面を外さない方向性を導き出すことができます。

また、SDGsを活用することにより別のメリットも生まれます。それはコミュニケーション。SDGsという世界共通の指標にプロットされることにより、自らの取り組みが世界に共有されるとともに、世界の他の国における技術・成果を、自らの地域の課題解決に活かせる可能性があります。

以上は、農業遺産地域の活性化に向けたポイントですが、他の事例にも転用が可能な、良質なメソッドであると感じます。
受講生には、それぞれの社会課題解決の中で、また実装後の定期的なモニタリングと改善の中で、このメソッドを意識していただけると感じます。

次回は、本校の会場である武蔵野大学附属千代田高等学院の校長、荒木貴之講師を迎え、「かわる教育」をテーマに講座を開催します。

one more thing : ESG投資

どれだけ優秀なビジネスプランでも、他者への共感を得られなければ、社会に認められる、投資を得ることは困難です。
この観点から当校では、グループワーク内において「ビジネスアイディアを立案する」だけでなく、「他者のビジネスアイディアに投資する」というフェーズを設けています。

ただ、この投資が単に「面白いから」「好きだから」という観点のみで行われた場合、投資結果の善し悪しが実社会のそれと乖離してしまう恐れがあります。

このため本日、杉浦学長よりESG投資についての講義がありました。

ESG投資とは

環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の要素を重視した投資であり、以下のような特徴があります。

  1. リターンを追求する。(SRIとの違い)
  2. SDGsへの対応が投資判断となる
  3. 北欧や英国主導。北欧諸国は福祉国家が多く、年金基金が極めて重要であり、これが長期投資を前提これがを前提とするため、世界の潮流も鑑みESGに積極的に取り組んできた背景などがある。
  4. 日本は2017年がESG元年といわれる。
    2006年 国連責任投資宣言(責任投資原則:PRI)
    2015年 SDGs採択
    2015年 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF※)のESG投資宣言→2017年開始
    ※日本の国民年金と厚生年金を管理5.ESG投資研究において、世界的には80%のリターンアップ/20%は変わらない、わからないという状況。日本はアカデミックデータに乏しい。

単に「社会に良いことをした方が嬉しい」という人が増えたというような簡単な話ではなく、ESGを軽視した企業経営が、長期的に見て企業の重大なリスクとなる、という背景があります。

実際、世界的には主に長期運用の分野においてESG投資が積極的に推進されており、リターンも良好であるという結果が出ています。
また日本においても、近年はほぼ毎年倍増の勢いで投資額が増えており、2018年にはサステナブル投資合計額が231.9兆円になっております。

これから社会起業を考える、社内での事業プランを練る、また個人でアクションをする場合においても、ESG投資の概念を常に留意していくことが重要となります。
グループワーク内における「投資」を、それぞれのビジネスプランを検証する上での指針としていただきたいです。

こぼれ話

本日、講義に参加してくれたグラフィックレコーダーの学生さんが、お知り合いの学生さんを連れてきてくれました。
グラレコの人気は相変わらず高く、特に女性受講生と学生さんが興味を持たれる傾向にあります。
今回、ゲストの学生さんにはオブザーバーとして参加していただいたのですが、メモをグラフィックレコーディングされていました。
以前の投稿において「グラレコの感性により、内容が変わるのが興味深い」ということをお話ししましたが、今回は実例として、2つのグラレコをともに掲載します。

お知らせ

当講座では、ご興味を持たれた方の見学・体験を随時募集しています。
ご希望の方は、下記フォームよりお申し込みください。

  • 参加費は無料です。
  • 運営の都合上、申込者1名につき1回のみ参加となっております。
  • 参加人数によってはグループワークへの参加ができない場合があります。予めご了承ください。
  • 学校施設につき入場は18:30以降にお願いします。
  • 当日の写真撮影・録音は固くお断りします。





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